
「静岡市で中古マンションを買いたいけれど、いくらを目安に探せばよいのだろう」「葵区・駿河区・清水区では、どんな条件を比べればよいのだろう」。物件探しを始めると、同じ市内でも価格の幅が大きく、気になる物件が割高なのか、条件に見合っているのか判断しづらくなります。
静岡市の中古マンション相場は、市全体の平均を出発点に、区・最寄り駅・築年数・専有面積・管理状況をそろえて読むことが大切です。公益社団法人中部圏不動産流通機構の2026年7~9月の資料では、静岡市の中古マンションは成約39件、平均価格2,443万円、平均専有面積66.92㎡でした。ただし、これは同期間に集計された物件の平均であり、現在売り出されているすべての住戸や、ご自身の希望物件の適正価格を示すものではありません。
この記事では、静岡市3区で中古マンションを探す方へ、確認できる成約データの読み方、エリアと築年数の比較、購入後の費用まで含めた探し方を整理します。「安い物件」を見つけるだけでなく、「予算と暮らしに合い、納得して選べる物件」を見つけるためにお役立てください。
市場データは中部圏不動産流通機構「最新3ヶ月の市況データ・静岡県静岡市」、対象期間2026年7~9月、更新日2026年10月14日、確認日2026年11月1日。この記事では確認できない区別の平均価格や将来の値上がり率を作成していません。相場・掲載物件・管理費等は変動するため、実際の検討時には最新資料をご確認ください。
1. 静岡市の中古マンション相場は「条件をそろえて」読む

平均価格は、予算を決めるための「入口」
市全体の平均は、物件探しの最初に市場の輪郭をつかむための情報です。一方で、駅近の住戸、広い住戸、築年数の経過した住戸などが同じ平均に含まれます。平均より高いから割高、低いからお買い得と結論づけると、物件ごとの違いを見落とします。比較したいのは、数字の大小そのものより、価格差を生んでいる条件です。
まず「住みたい範囲」「必要な広さ」「築年数の許容範囲」を整理し、その条件に近い物件を並べましょう。市全体の平均と、希望する条件に近い物件群の価格帯が違っていても、不自然とは限りません。価格が違う理由を担当者に確認し、説明を受けても判断できない部分は、資料や現地で確認する項目として残します。
売出価格と成約価格を混ぜない
物件検索で見る売出価格は、その時点で売主が提示している価格です。成約価格は、取引が成立した際の価格です。売出価格には販売中の条件や売主の意向が反映され、成約価格には実際の取引条件が反映されます。両者は役割が異なるため、同じ一覧で混ぜず、何の価格を見ているのかを明らかにしてください。
また、販売中の物件には、掲載を始めたばかりのものも、条件を見直しながら販売しているものもあります。長く掲載されているという理由だけで、建物に問題があるとはいえません。反対に、価格が下がった事実だけで十分に割安ともいえません。販売経緯や引渡し条件を含め、比較の前提を確認しましょう。値引きが可能かどうかを、相場情報だけから約束することもできません。
総額と㎡単価を、両方確かめる
総額は購入予算に収まるかを判断する数字、㎡単価は広さの違う住戸を比較する補助の数字です。ただし、㎡単価だけをそろえても、階数、向き、日当たり、眺望、間取りの使いやすさ、リフォーム状況までは同じになりません。専有面積の表示方法や、バルコニー面積が別に記載されていることにも注意し、同じ項目同士で比較します。
- 地域:静岡市全体なのか、同じ区・駅周辺なのか。
- 期間:いつの成約・掲載情報なのか。
- 物件条件:築年数、専有面積、間取り、所在階が近いか。
- 価格の種類:売出価格、成約価格、査定価格のどれか。
- 費用の範囲:リフォームや駐車場、諸費用が別に必要か。
物件ごとに比較表を作るときは、条件が分からない欄を無理に埋めず、「未確認」と残すのがおすすめです。情報が少ない物件ほどよく見えてしまうことを防ぎ、問い合わせの際にも質問を整理できます。同じマンション内の別住戸を比べる場合でも、階数や室内の状態、引渡し時期などの違いを確認してください。
条件を緩めるときは、一度に変えすぎない
希望条件に合う候補が見つからない場合は、価格だけを上げる前に、何を変えると選択肢が広がるかを確認します。エリア、駅からの距離、広さ、築年数を同時に変えると、どの条件が価格に影響しているのか分かりにくくなります。まず一つの条件を調整し、暮らしや総予算への影響を比べてみましょう。見つかった物件に合わせて条件を増減させるより、比較の理由を残した方が納得につながります。
出典:中部圏不動産流通機構「最新3ヶ月の市況データ・静岡県静岡市」。集計の対象は同機構の資料に基づきます。静岡市のすべての取引を網羅した価格表ではなく、個別物件の価格を保証するものでもありません。
2. 葵区・駿河区・清水区は、区名より「住所と生活動線」で比べる

区別の平均を、そのまま候補物件へ当てはめない
「葵区だから高い」「清水区だから安い」といった区名だけの判断では、必要な情報が足りません。同じ区でも、最寄り駅や駅までの道、建物の規模、築年数、住戸の条件は異なります。区別の平均が公表されていたとしても、どのような住戸が多く成約した期間なのかによって数字は変わります。この記事の確認資料は市全体の集計のため、区別の平均価格を推測して掲載していません。
葵区・駿河区・清水区を比較する際は、同じ質問を各候補へ当てはめます。通勤・通学先へどう移動するか、普段の買い物をどこで済ませるか、車を何台使うか、家族が不在の時間にどう生活するか。区ごとに別の物差しを使わないことで、価格差に納得できるかを考えやすくなります。
| 候補エリア | 物件ごとに比べること | 避けたい判断 |
|---|---|---|
| 葵区 | 最寄り駅・バス停への経路、職場や買い物先への動線、住所別の防災情報 | 区名だけで利便性や価格を決める |
| 駿河区 | 徒歩・自転車・車の使い分け、駐車場、周辺道路、住所別の防災情報 | 駅からの距離だけで生活費を判断する |
| 清水区 | 普段使う駅や生活施設までの経路、建物の管理、住所別の防災情報 | 価格の低さだけで検討を終える |
駅徒歩に加えて、毎日の移動を確かめる
徒歩時間が希望に合っていても、実際の道には信号、坂、交通量、歩道の幅、夜間の見通しなどの違いがあります。物件から駅へ向かう道だけでなく、駅から帰宅する道も確認しましょう。雨の日にバスや車を使う可能性があるなら、乗り降りや駐車のしやすさまで含めて考えます。所要時間や運行情報は、検討時の公式情報で確認してください。
家族全員が同じ移動手段を使うとは限りません。本人には便利でも、子どもや家族には負担が大きい場合があります。誰が、いつ、どこへ移動するのかを書き出すと、「駅から近い」という一つの条件より、必要な暮らしの条件が具体的になります。現地見学は、室内を見る時間と、周辺を歩く時間を分けて用意すると比較が進みます。
買い物・駐車場・防災は、建物の住所単位で確認
生活施設は地図上の直線距離ではなく、入口までの経路、営業時間、普段使う交通手段で確かめます。車を利用する方は、敷地内駐車場の空き、車両サイズや機械式駐車場の制限、使用料、引継ぎの可否を確認しましょう。「駐車場あり」という記載が、希望の区画を必ず利用できることを意味するとは限りません。
防災情報も、区全体を安全・危険と分けるのではなく、候補住所と周辺経路で確認します。静岡市の地理情報システム「しずマップ」の案内から、対象の地図の条件・注意事項を確認してください。室内が高い階にあっても、共用設備や出入口、停電時の移動が生活へ影響する可能性があるため、建物側の備えも質問します。ハザードマップは安全を保証する資料ではありません。
3. 築年数別の目安は、面積と管理・修繕をセットで読む

最新の成約データに表れる、築年区分ごとの違い
次の表は、2026年7~9月の静岡市の中古マンション成約資料から、築年区分ごとの全体欄を抜き出したものです。区別の価格ではありません。築年数だけを変えて同じ物件を比べたものでもなく、立地・面積・間取りなどの異なる住戸が含まれます。原資料の区分名をそのまま記載し、成約がない欄は価格を補っていません。
| 築年区分 (原資料表記) | 成約件数 | 平均価格 (万円) | 平均専有面積 (㎡) |
|---|---|---|---|
| ~築5年 | 0 | データなし | データなし |
| ~築10年 | 7 | 5,351 | 80.93 |
| ~築15年 | 4 | 4,480 | 82.84 |
| ~築20年 | 3 | 3,693 | 71.76 |
| ~築25年 | 3 | 2,330 | 77.79 |
| ~築30年 | 4 | 1,433 | 57.43 |
| 築31年~ | 18 | 894 | 57.42 |
| 全体 | 39 | 2,443 | 66.92 |
出典:中部圏不動産流通機構・静岡市、2026年7~9月。2026年10月14日更新。各区分は原資料の築年帯です。件数の少ない区分もあり、次の取引価格や同じ築年の物件価格を予測できる表ではありません。
表では、築年区分ごとに平均専有面積も異なっています。総額の差をすべて築年数の影響とみなすことはできません。また、成約0件は、その築年帯の物件が存在しない、あるいは市場価値がないという意味ではありません。集計期間内の取引がなかったという資料上の事実にとどめて読みます。
築浅・築古の二択ではなく、買った後の負担で考える
築年数の浅い物件は、希望する設備や室内の状態と合うか、将来の修繕積立金の計画はどうなっているかを確認します。築年数の経過した物件は、販売価格だけでなく、工事履歴、設備更新の状況、今後の費用を確認します。いずれも、築年数だけで住みやすさや管理の良し悪しが決まるわけではありません。
室内がきれいにリフォームされていても、外壁、屋上、エレベーター、給排水設備など共用部分の状況は別に確認する必要があります。反対に、内装を自分で変える前提なら、現状の見た目だけで候補から外す必要はありません。どこまでを専有部分として工事できるのか、管理規約や工事申請、設備の制約を先に確認してください。
管理資料で確認したい項目を、内見前にまとめる
国土交通省のマンションの管理状況チェックシートの解説は、長期修繕計画、過去の工事、今後の予定などを確認する際の参考になります。資料の有無だけで終わらず、計画と実績、資金の状況を合わせて担当者に確認しましょう。開示できる範囲や資料の取得時期は物件によって異なります。
- 長期修繕計画は作成され、見直されているか。
- 過去の大規模修繕と、今後予定する工事は何か。
- 修繕積立金の変更予定や、一時金の予定はあるか。
- 管理規約で、ペット、駐車場、リフォーム等にどのようなルールがあるか。
- 耐震性に関する資料や調査・改修の履歴を確認できるか。
耐震性は、掲載欄の築年だけで結論づけず、確認可能な建築関連資料や調査結果を基に質問します。必要に応じて専門家への確認を依頼してください。資料の名称が分からないときは、「何を確かめたいのか」を伝えるだけでも構いません。金額を比較するためにも、未確認事項が残っていることを認識しておくのが大切です。
4. 中古マンションは「物件価格」ではなく「総予算」で比較する

購入時・毎月・将来の支出を分ける
物件価格が予算内でも、それだけで購入後の暮らしに無理がないとは判断できません。購入手続きに必要となる諸費用、室内工事、引っ越しや家具・家電、毎月の管理費等を含めて考えます。同じ価格の住戸でも、必要な工事や毎月の負担が違えば、家計への影響も違います。
| 費用の時期 | 主な確認項目 | 確認先・資料 |
|---|---|---|
| 購入時 | 仲介、登記、ローン、保険、税金・精算、必要な工事、引っ越し等 | 担当者の資金計画、金融機関や工事業者等の見積もり |
| 毎月・毎年 | ローン返済、管理費、修繕積立金、駐車場、税金・保険等 | 返済予定、管理資料、物件ごとの費用情報 |
| 将来 | 室内設備の更新、修繕積立金の変更、予定工事や一時金の有無 | 長期修繕計画、総会資料、設備の状態 |
ここに挙げたすべてが、どの取引にも同じ形で発生するとは限りません。必要な費用は取引形態や借入条件、物件の状況で異なります。一般的な割合を当てはめただけで資金を用意するのではなく、候補が決まった段階で個別の見積もりと支払時期を確認しましょう。税金や制度の適用は個別条件によるため、必要に応じて専門家へ確認します。
管理費等が低いことを、無条件の利点にしない
毎月の支出を抑えたいとき、管理費や修繕積立金は気になる項目です。ただし、金額の低さだけで評価せず、何に充てられる費用なのか、今後どう変わる計画なのかを確認してください。管理の内容や建物の設備、将来の工事に見合う資金計画かどうかが重要です。
ローン返済だけを毎月の住居費として比較していると、購入後に固定費が想定より重くなることがあります。駐車場が別契約の場合や、管理費等に変更予定がある場合は、その条件も家計表へ反映しましょう。現時点で分からない将来費用はゼロとせず、確認事項として別に残しておきます。
リフォームは、希望する工事が可能かを先に確かめる
「購入価格を抑え、その分をリフォームへ回す」という探し方もあります。ただし、希望する間取り変更や設備交換が必ずできるとは限りません。構造、配管、共用部分との関係、管理規約、工事できる時間帯等により制約があります。工事の可否と費用、入居までの期間を確認してから、物件の総予算を比較します。
リフォーム済みの住戸でも、どこまで工事したかを資料で確認しましょう。表面の仕上げ、設備、配管等の工事範囲は物件ごとに違います。保証やアフターサービスがある場合も、対象、期間、連絡先を確認します。「きれいだから追加費用は不要」「築古だから必ず全面工事が必要」と一律に考えず、現状と希望の差を整理してください。
予算に入れるお金と、手元に残すお金を分ける
購入資金を考える際は、貯蓄をすべて住まいへ回すのではなく、生活に必要な資金や近い将来の支出を分けておくことも大切です。物件を比較している途中で予算を引き上げる場合は、物件価格だけでなく、毎月の負担と購入後の残資金も改めて見直しましょう。
将来売却するかもしれない場合も、売却価格の上昇を前提に無理な予算を組まないことが基本です。暮らし方が変わったときにどう対応するか、購入後の修繕や住み替えに必要な費用は何かを、物件選びと同時に考えます。資金計画に不安がある段階こそ、購入相談で条件を整理してみてください。
5. 静岡市の中古マンション探しを、条件整理から内見・相談へ

検索条件は「必須」「希望」「調整できる」に分ける
希望をすべて必須条件にすると、比較できる物件が少なくなり、相場感をつかみにくくなることがあります。一方で、価格だけを優先して必要な条件を外すと、購入後の暮らしに負担が出るかもしれません。最初に、変えられない条件と、物件を見ながら調整できる条件を分けましょう。
たとえば、通勤先や家族の生活から必要になるエリア、使い続けたい家具が置ける広さ、月々の住居費の上限などは、自分たちの生活に結びつけて整理します。駅徒歩、築年数、階数、向きなどの希望も、その条件を望む理由を考えると、代わりの条件を検討しやすくなります。家族で優先順位が異なる場合は、内見前に共有しておくとよいでしょう。
比較表を持って問い合わせると、確認が進む
気になる物件を見つけたら、価格、専有面積、築年数、最寄り駅、管理費等を同じ形式で記録します。情報が分からない欄は「未確認」とし、問い合わせ時に確認してください。似た価格の物件があるときは、「なぜ価格が近いのか」「何が違うのか」を担当者に質問すると、比較の着眼点が具体的になります。
- 条件を共有する:希望する区・駅や生活圏、総予算、必要な広さ、入居希望時期を伝える。
- 販売状況を確認する:現在も紹介可能か、内見できるか、引渡し条件は何かを確認する。
- 資料を確認する:管理費等、修繕計画、工事履歴、規約などの確認事項を整理する。
- 現地を見る:室内と共用部、周辺経路を分けて観察する。
- 資金計画を更新する:必要な工事や毎月の支出を反映し、納得できる候補を絞る。
内見では、写真から分かりにくい明るさ、音、収納、動きやすさ、共用部分の状態を確かめます。気になる点はその場で結論を急がず、誰にどの資料で確認するかを決めましょう。居住中の物件では見学できる範囲や日時に制約があるため、確認したいことを事前に伝えておくと限られた時間を使いやすくなります。
内見後は「良かった点」と「確認待ち」を分ける
見学した直後は、印象のよい室内や眺望に気持ちが向きやすいものです。帰宅後は、良かった点と、資料で確かめる必要がある点を分けてメモしましょう。設備の動作や工事範囲、駐車場の利用条件、管理費等の変更予定など、見た目だけでは分からない事項を残します。質問への回答がそろってから比較表を更新すると、候補を増やすだけでなく、判断に必要な情報が増えているかを確かめられます。
契約を検討する段階では、価格の相談と、契約・引渡しの条件確認を分けて進めます。希望する入居時期に間に合うか、ローン利用や工事の予定と手続きが整合するか、残る確認事項が何かを担当者と整理してください。口頭で聞いた内容と資料の内容に違いがある場合は、そのまま進めず確認します。分からない用語を質問することも、購入前の大切な準備です。
よくある疑問:相場より安ければ、すぐ申し込むべき?
相場より安く見える理由は、築年数、広さ、立地、室内の状態、管理や引渡し条件など、複数考えられます。まず比較対象が適切かを確かめ、価格差の理由と必要な追加費用を確認してください。購入申込みや契約は、それぞれの手続きと条件を理解したうえで判断します。「安い」という印象だけで、未確認事項を残したまま決めるのは避けましょう。
よくある疑問:区と築年数、どちらを先に決める?
通勤・通学や家族の事情で変えられない生活圏があるなら、まずその範囲を決めます。そのうえで、築年数と管理状況、総予算のバランスを比較します。エリアに柔軟性があるなら、同じ予算で何が変わるのかを複数候補で見てみましょう。どちらを先に決めるかは、世帯の優先順位によって異なります。
市全体の平均を知った後は、ご自身の希望に近い販売中の物件と、購入後の負担を具体的に比べる段階です。静鉄不動産の静岡市の中古マンション特集で候補を探し、希望する区・生活圏、総予算、必要な広さ、入居時期をお聞かせください。掲載状況は変わるため、紹介・内見の可否はお問い合わせ時に確認します。
静岡市には静岡店・静岡南店・草薙店があります。店舗のご案内から、物件探しや購入費用、管理資料の確認についてご相談ください。相場の数字だけで決めず、資料と現地の両方を確認しながら、納得できる住まい選びを進めましょう。
